5種類のオウゴンオニクワガタ
こんにちは!ゆうわなです。
前回に続きオウゴンオニクワガタの記事。
今回は、現在発見されている5種類のオウゴンオニクワガタの産地別の名称・特徴について解説していきます!
↓前回の記事
youwanna-beetles.hatenablog.com
オウゴンオニクワガタとは?
オウゴンオニクワガタはジャワ島・スマトラ島・ミャンマーなどに生息する黄金の体色を持った珍しいクワガタです。
本種は現在5種確認されており、そのうちの1種がrosenbergi種、残りの4種がmoellenkampi種に分類されています。
①ローゼンベルグオウゴンオニ
(出典:アリスト http://aristo.shop-pro.jp/?pid=54058975)
学名:Allotopus rosenbergi rosenbergi
生息地:ジャワ島
ギネス:80.3mm(飼育) 83.0mm(野外)
ジャワ島に生息する大型のオウゴンオニ。
オウゴンオニ5種の中で唯一rosenbergi亜種に分類されている。
rosenbergi亜種は大アゴが外側へ湾曲しながら伸びるといった特徴を持ち、moellenkampi亜種に分類されている他4種はすべて大アゴが直線的に伸びるため、この大アゴの形状から他4種との見分けは容易。
生息地はジャワ島。ジャワをはじめとしたインドネシア便は日本へのカブクワ輸入の最大手といっても良いくらい多いため、現在日本で最も流通しているオウゴンオニであり、他の種類と比べると比較的安価で購入することができる。
しかし、ローゼンベルグを購入する際に気をつけておかなければいけないことがある。
それは、WD表記の個体のほとんどが野外で採集した成虫ではないことだ。
ローゼンベルグは現地の人によって幼虫の時に採集され、専用の材の中で羽化させたのちに輸出し、WDとして売り出しているものがほとんどであるためWDと表記されていても野外で採集してきた個体であることは少ない。
ショップによってはそうして育てた個体を現地飼育品として販売しているところもあるが、WD表記で販売しているところもあるためローゼンベルグを購入する際は注意しよう。
価格はおおよそ5千円〜1万円くらいで販売されている。
②モーレンカンプオウゴンオニ
(出典:アリスト http://aristo.shop-pro.jp/?pid=83772410)
学名:Allotopus moellenkampi moellenkampi
生息地:スマトラ島
ギネス:63.7mm(飼育) 68.0mm(野外)
4種いるmoellenkampi種の基亜種であり、スマトラ島に生息する小型のオウゴンオニである。
モーレンカンプオウゴンオニの特徴としては、体色がややツヤ消しの金色で黒い斑点が薄い、金色の個体以外にもシルバーの個体が存在することなどが挙げられる。
生息地はスマトラ島。スマトラ便もジャワ便ほどではないが日本への輸出は多いため毎年一定量のWD個体が輸入されている。
一方で飼育個体の流通は少なく、出回っている個体のほとんどがWD個体である。理由としてはサイズがそれほど大きくならないからであろう。
本種のギネスサイズは60mmを超えるが、ほとんどの個体が40mm台の個体なため、他の亜種と比べると少し人気が落ちる印象がある。
価格はローゼンとほぼ同じ6千円〜1万円程度。
③ババオウゴンオニ
学名:Allotopus moellenkampi babai
生息地:ミャンマー
ギネス:83.4mm(飼育) 80.0mm(野外)
ミャンマーに生息し、オウゴンオニ5種の中で最大の体長を誇る大型のオウゴンオニであり、「最も美しいオウゴンオニ」とも言われている。
オウゴンオニの中で最も大きく育ち、他亜種より光沢が強く、産卵が難しいとされるオウゴンオニの中では比較的簡単であることなどから最も人気のある種類である。
ギネスサイズは83.7mm。そこまではいかなくても普通に飼育していれば60mm後半~70mm前半の個体はコンスタントに羽化してくれるのも魅力。
生息地はミャンマー。加えて最近はタイ産のオウゴンオニもババオウゴンオニとして扱われているようだ。
人気が非常に高いため飼育個体はたくさん出回っているが何故かWD個体の入荷は全くない。
価格は最人気種なだけあって高いが、その見た目や産卵の難易度などからオウゴンオニの入門種としては最もおすすめ。
現在はババオウゴンオニとされているタイ産の個体は新しい亜種として登録される可能性もあるので、今後も目を離すことのできない種類である。
価格は1万5千円万円〜2万5千円くらい。野外採集個体や大型のものになると4万円以上の値がつくこともある。
④モセリオウゴンオニ
(出典:くわかぶプラネット https://www.kuwakabuplanet.com/products/detail.php?product_id=3289)
学名:Allotopus moellenkampi moseri
生息地:マレーシア
ギネス:77.6mm(飼育) 80.8mm(野外)
マレーシアに生息する大型のオウゴンオニで、ババオウゴンオニと並び人気の高い種。
一言でいうと「デカいモーレンカンプオウゴンオニ」
モセリオウゴンオニの体色はババオウゴンオニのようなピカピカした金色というよりはツヤ消しの金色であり。
モーレンカンプと同様にシルバー色の強い個体が存在し、それでいて大型になるためババオウゴンオニとはまた別の人気を博しているようだ。
また、メスはには金ピカと言うよりは緑がかった金色をしている個体が存在することもモセリオウゴンオニの特徴である。
生息地はマレーシア。上記の3種が生息している場所と比べるとマレーシア便はそれほど数が多くないため野外採集個体の流通量は少ないが、人気のある種のためブリード個体が多く出回っており、入手自体はそれほど難しくはない。
価格帯はババオウゴンオニと同じ1万円〜2万5千円程度。シルバー個体や大型個体は3万5千円〜4万円程度の値がつくこともある。
⑤フルストルファーオウゴンオニ
(出典:プラネットオブビートル https://planetofbeetle.ocnk.net/phone/product/178)
学名:Allotopus moellenkampi fruhstorfer
生息地:ボルネオ島
ギネス:55.0mm(飼育) 57.1mm(野外)
オウゴンオニ最高峰。
ボルネオ島に生息する小型のオウゴンオニで、オウゴンオニクワガタ属の中でも最も値段・希少性・飼育難易度の高い種類である。
流通量が限りなく少ないためまだよく解明されていないフルストルファー亜種であるが、明確に他亜種と異なる点が存在する。
それはメスの体色。
他のオウゴンオニはシルバーやグリーンがかった個体はいても多少なりとも金色をしている。しかし、フルストルファーオウゴンオニのメスは黒いのだ。
生息地はボルネオ島。ボルネオ便は1年で数回程度しかないため非常に貴重であり、オスがなかなか灯火に寄ってないため入荷があってもメスのみのことが多く、ペアで揃うことは稀。
入荷してきたメスも前述した入荷機会の少なさと希少性により高値で取引されている。
産卵も非常に難しく、難易度はオウゴンオニクワガタという枠を超えてクワガタ全体で見ても超難関種。
①産まない
②卵が腐る
③幼虫(特に初齢)が落ちやすい
と三拍子揃ったクワガタである。
価格はオークションサイトで幼虫1頭2万円~、メス単が5万円~、ペアなら10万円~。
ショップで購入する場合はその店各々の言い値みたいなところがあるため、安くて15万円、高ければ50万円にもなる。
ショップよりもオークションサイトの方がはるかに安く手に入るが、フルストルファーは高額種。
幼虫1頭でも高値がつく種類なのでオークションでは当然のように幼虫詐欺が横行している。
どうしてもフルストルファーオウゴンオニが欲しい 場合はショップで購入した方が無難でしょう。
高いけど。
まとめ
今回は5種類のオウゴンオニクワガタについて説明してきました。
輸入解禁当時からの人気種であり、産卵方法の確立していなかった当時は全ての亜種が難関種であると言われていたオウゴンオニクワガタ。
先人たちの努力によってカワラ材・レイシ材の有用性が発見され、今ではフルストルファーを除く4種は私たちのような普通の飼育者でも簡単に産卵させることができるようになりました。
今年に入ってからまた人気が上昇し価格も高騰してきた本種ですが、オウゴンオニはそれだけの価値と魅力を持っているクワガタです。
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